ガレリア
天然木の壁面を月替わりのギャラリーにしています。 奥行きのある壁にしてあり、絵画や写真などの平面の作品から、陶芸やオブジェなど立体作品の展示が可能です。 過去の展示作品は、油彩・水彩・日本画・イラスト・デジタル画などの絵画や写真、陶芸・金工・万年筆・革・布製品・刺繍・豆本・ジュエリーなど。
柴野 利彦個展
「スイスの時刻表」について
柴野利彦
まずこの個展「スイスの時刻表」を実現させるには、幾らかの経緯があったことをお伝えします。
というのも、オリジナルの絵は1987年にスイスに仕事で行った時に入手した時刻表の各ページ上に描かれているからです。
ページを切り取って展示することも考えたのですが、それでは散逸する怖れがあります。展示は不可能かもしれないと長い間思っていました。
ところが今年4月に半世紀にわたる親友であった作家の田代櫂が亡くなり、本腰を入れて実現させる気になりました。
彼は海外の作曲家研究の分厚い本を何冊もものにして、この9月には「クルトヴァイル」( 春秋社刊)を上梓しながら
自分ではその完成を見ることがありませんでした。
私自身のWeb上の画廊である「Galerly L’espoir」にこれを載せた時、彼から「スイスの時刻表を個展で見られないかな?」と言われ、
うっすらとそれが頭のどこかに引っかかっていました。
彼は「ぼくは『スイスの時刻表』シリーズが好きで、この言葉を気軽に使わせてもらえるならば、天才的な豊穣さを感じます。ただしこれは展示に問題がありそうですね」と皮肉屋としては珍しく過分な褒め言葉をメールで送ってきました。
今回、個展を決めてから色々と試行錯誤をし、やっとたどり着いたのが古典絵画などの修復で用いられている一旦撮影してから紙に薄く印刷し、その上に丁寧に彩色していく方法です。現代の技術を用いた版画で、「クローン・ペインティング」と名付けました。もうすこし早く取り組んでいれば彼に見てもらえたのに、とすこし悲しい気持ちです。
「スイスの時刻表」は一言で表現すれば、心象風景です。20年以上にわたって少しづつ描いた250枚くらいの絵が時刻表の中に入っています。自分では他人に見せることを意識していない日記みたいなものだと思っています。今回は、自分の好きな15点ばかりを選んでみました。いつしか100点くらいの個展を開きたいと思っています。
展示期間
展示期間は 2017年10月1日(日曜日) ~ 2017年10月31日(火曜日)です。
※来店の折にはカフェオーダーをお願いいたします。
※イベント開催中は、通常閲覧できない場合があります。ご注意ください。
問い合わせ & 予約申し込み先
Galleria Caffè U_U(ガレリア カフェ ユー)
Tel/fax
03-3944-2356
Mail info@u-u.cc
112-0012 東京都文京区大塚3-5-4 茗荷谷ハイツB1F
東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅下車
2番出口を出て左折 徒歩4分
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