2018/5月 今月の展示は『創作デコパージュ「春」中村貴代美』
「デコパージュ」とは「紙」に描かれた絵を剥がして家具などに貼り上からニスを塗って装飾を施すもので、17世紀のイタリア家具職人から始まったと言われる装飾技法です。
最近では初心者でもやりやすいようにペーパーナプキンや簡単デコパージュ用の紙などを使ったものが出回っていますが、中村貴代美さんの作品は古来の技法をきちんと手間をかけ時間をかけて細部に至るまで丁寧に創作したもの。
扱うモチーフもミュシャやフェルメールなどの画家の作品のポストカードやパンフレットを一枚一枚手作業で装飾しているので、ラグジュアリーかつ重厚な作品に仕上がっています。
紙を貼った上にニスを塗って仕上げるのですが、聞けばニスを塗って表面を滑らかにヤスリをかけ、さらにニスを塗るという作業を通常の何倍も行なっているのだとか。
また中村さんの作品の特徴の一つに「たまご」を使ったものがあります。
平面の紙を球面でかつ繊細なたまごに貼るという作業は、想像以上に繊細。
だからこそ驚くほどの質感に仕上がっています。
今回はデコパージュを中心に、象嵌・シャドウボックスの技法を駆使した作品を展示販売いたします。